鍵違い数と鍵番号
シリンダー仕様に記載されている鍵違い数とは
シリンダーのセキュリティの高さを示す指標のひとつに理論鍵違い数があります。
鍵違い数は、シリンダー内部のタンブラーの数や種類、構造の組み合わせの違いから製造することが可能な異なる鍵を使用するシリンダー数のことです。
逆に言えば、鍵違い数が多いほど内部構造が精密で耐ピッキング性能に優れセキュリティの高いシリンダーといえます。
また、シリンダー製品仕様に鍵違い数と記載されているのは、理論鍵違い数から実用的に適さない構造を除いた鍵違い数のことを表しています。
例えば、6本のピンを持ち、それぞれの上ピンと下ピンがシアラインに整列するパターン(シリンダーが回転可能な状態)を10パターン作れるとした場合、10パターン6pin=1,000,000(100万通り)の理論鍵違い数を持つことになります。
出典 GOALホームページ(https://goal-lock.gamedios.com/iportal/CatalogPageGroupSearch.do?method=catalogPageGroupSearchByCatalogCategory&type=clcsr&volumeID=GOL00001&catalogID=11575000000&catalogCategoryID=4154260000&designID=GOLD001)
主要シリンダーの理論鍵違い数
メーカー | 名称 | 構造 | 理論鍵違い数 |
---|---|---|---|
MIWA | U9 | 9列9枚で4段変化のタンブラー | 150,994,944通り |
GOAL | V18 | 18本ピンを3列に配置 | 120億通り |
WEST | WEST917 | 3方向20 ピンの配列 | 2935 億通り |
KABA | Kaba star neo | 5列最大26ピン | 2兆2千億通り |
シリンダーに対応する鍵番号
鍵番号は、膨大な鍵違い数を持つシリンダーを識別するためにつけられたシリンダーごとの番号で、シリンダー内部構造に対応しています。
鍵番号とシリンダーの対応情報はメーカーが持っています。
カードでのユーザー登録などのセキュリティが無い製品では、鍵番号だけで純正キーをメーカーに発注することができます。
最近では、セキュリティのため鍵に刻印された鍵番号を削る行為が見受けられますが、鍵を紛失した場合純正キーを発注できなくなるデメリットを理解しておくことが必要です。少なくとも鍵番号を削る前には、
スペアキーの不正発注を防止するためユーザー登録が必要なメーカーもあります
ディンプルシリンダーを中心に、シリンダー製品にユーザーカードが同梱されていて、スペアキー発注の際に、ユーザーカードの提示が必要な製品が増えています。
詳細は、ユーザーカードによる鍵の複製管理をご参照ください